こんにちは。
「高齢者レクノート」のひろです。
このブログでは、介護の現場で実際にやってみた高齢者レクリエーションを紹介しています。
今回やってみたのは、
- ボール回し「どっちが好き?」
- 「ストップ!」
- 「私はこっちが好き」
- 「二択の答えだけで終わらせないほうが面白い」
- 「ほかにも、そばが好きな方はいらっしゃいますか?」
- 「同じ方、手を挙げてください!」
- 「1日だけ20歳に戻るのと、小学生に戻るのなら、どちらがいいですか?」
- 「1日中遊べるから」
- 「20歳になったら、もういろいろ考えることが増えるから」
- 「どちらを選ぶか」よりも、その理由を聞くのが面白い
- 「二択そのものより、そのあとの会話が楽しい」
- 「20歳に戻る?小学生に戻る?」
- 「うどん、好きですか?」
- 「両方でもいいですよ。おいしいものは選べませんよね!」
- 「普段聞かないような話が聞けたこと」
- 「面白い答えが出たら、その話を少し広げる」
- ボール回し「どっちが好き?」
- 「ストップ!」
- 「二択に答えるゲーム」というより「二択をきっかけにみんなで話すゲーム」
ボール回し「どっちが好き?」
です。
使うものは、柔らかいゴムボール1個。
音楽を流しながら、20人でボールを隣の方へ順番に回していきます。
そして途中で、
「ストップ!」
音楽とボールを止めます。
そのときにボールを持っていた方へ、職員が二択の質問をします。
例えば、
「おはぎとおせんべい、どちらが好きですか?」
「うどんとそばなら、どちらが好きですか?」
という質問です。
答えていただいたら、それで終わりではありません。
「どうしてそちらが好きなんですか?」
「ほかに、そばが好きな方はいらっしゃいますか?」
と周りの方にも聞いてみました。
すると、思っていなかった答えが出たり、そこから会話が広がったりして、ボールを回すことより会話のほうが盛り上がる場面もありました。
今回は、実際にやってみた様子や、一番盛り上がったお題も紹介します。
今回のレクリエーション
レク名: ボール回し「どっちが好き?」
参加人数: 約20人
姿勢: 椅子・車いすに座ったまま
使用したもの: 柔らかいゴムボール1個、BGM
内容: 音楽に合わせてボールを回し、止まった方に二択質問
難しい知識や正解は必要ありません。
大切なのは、
「私はこっちが好き」
と答えていただき、そこからみんなでお話しすることです。
基本のやり方
利用者さんには、椅子や車いすに座ったまま、隣の方へボールを渡しやすいように座っていただきました。
音楽を流してスタートします。
「それではボールをお隣へ送ってください」
「ゆっくりで大丈夫ですよ」
と声をかけながらボールを回します。
そして途中で、
「ストップ!」
ボールを止めます。
ボールを持っている方へ、
「○○さんに質問です」
と二択のお題を出します。
答えていただいたら、再び音楽を流してボールを回します。
今回使った「どっちが好き?」のお題
今回、食べ物のお題は答えやすく、使いやすかったです。
例えば、
- おはぎとおせんべい、どちらが好き?
- うどんとそば、どちらが好き?
- カレーとラーメン、どちらが好き?
- おまんじゅうと羊羹、どちらが好き?
- 焼き魚とお刺身、どちらが好き?
などです。
食べ物は身近なので、二択にも答えていただきやすいと感じました。
答えてもらったあとが面白い!
今回やってみて感じたのは、
「二択の答えだけで終わらせないほうが面白い」
ということでした。
例えば、
「うどんとそば、どちらが好きですか?」
と聞いて、
「そば」
と答えられたとします。
そこで、
「どうしてそばが好きなんですか?」
と聞くと、
「そばが好きだから」
という、そのままの答えになることもあります。
でも、それも全然大丈夫です。
さらに、
「ほかにも、そばが好きな方はいらっしゃいますか?」
と全員に聞きます。
手を挙げてくださった方に、
「○○さんもそば派ですか?」
「どうしてですか?」
と聞いてみると、最初の方とは違った理由が出ることがあります。
次に、
「うどんが好きな方は?」
と聞くと、また別の方が手を挙げます。
こうしていくと、一つの二択から何人もの利用者さんが会話に参加できました。
「同じ方は手を挙げてください」が使いやすかった
ボールを持っているのは一人だけです。
そのため、その方だけに質問を続けると、ほかの19人は待っている時間になってしまいます。
そこで、
「同じ方、手を挙げてください!」
をよく使いました。
例えば、
「そばが好きな方!」
と聞いて手を挙げてもらいます。
「うどんが好きな方!」
「両方好きな方!」
でもOKです。
これなら、ボールを持っていない方も参加できます。
「○○さんも一緒ですね」
というやり取りも生まれました。
一番盛り上がったお題は「20歳?小学生?」
今回、一番受けたのがこちらでした。
「1日だけ20歳に戻るのと、小学生に戻るのなら、どちらがいいですか?」
この質問は、食べ物のお題とは違って、いろいろな考え方が出ました。
「小学生がいい」
と答えた方に、
「どうしてですか?」
と聞くと、
「1日中遊べるから」
という答え。
「なるほど!」
と周りから笑いも出ました。
そこで、
「じゃあ、どうして20歳じゃないんですか?」
と聞くと、
「20歳になったら、もういろいろ考えることが増えるから」
とのこと。
これには私も、
「なるほど~!」
と思いました。
周りの方からもいろいろな意見が
そこで全員にも、
「小学生に戻りたい方?」
「20歳に戻りたい方?」
と聞いてみました。
すると、
「小学生がいい」
と言っていた方から、
「でも20歳もいいな」
という声が出たり、
「やっぱり20歳に戻りたい」
という方がいたり。
一つの質問なのに、どんどん話が変わっていきました。
「どちらを選ぶか」よりも、その理由を聞くのが面白い
と感じたお題でした。
こうした正解のない質問は、その方の考え方や昔の思い出が少し見えるところも面白いです。
実際にやってみて分かったこと
今回、20人でやってみて特に感じたのは、
「二択そのものより、そのあとの会話が楽しい」
ということでした。
最初は、
「どちらが好きですか?」
と順番に聞いていくレクリエーションをイメージしていました。
でも実際には、
「なぜですか?」
「同じ方はいらっしゃいますか?」
「反対の方は?」
と聞くことで、想像以上に会話が広がりました。
一人の答えをきっかけに、ほかの利用者さんが、
「私はこっち」
「昔はよく食べた」
「私はそれ嫌いやわ」
などと自然に話されることもあります。
そうなると、予定していた次のお題へ急いで進む必要はありません。
盛り上がった話題は、そのまま少し楽しむくらいでちょうどいいと思いました。
お題は「理由を聞きやすいもの」が良さそう
実際にやってみると、
「おはぎとおせんべい」
のような分かりやすい質問も使いやすいのですが、
今回の、
「20歳に戻る?小学生に戻る?」
のように、
「なぜ?」を聞くと話が広がるお題
も面白いことが分かりました。
次回は、こうしたお題をもう少し増やしてみたいと思います。
例えば、
「若い頃に戻るなら、学生時代と子育て中のどちら?」
「旅行するなら、海と山のどちら?」
「もう一度住むなら、都会と田舎のどちら?」
なども、会話につながりそうです。
次回も使いたい二択のお題
次回用に、会話が広がりそうなお題をいくつか考えておきます。
- ご飯とパン、どちらが好き?
- うどんとそば、どちらが好き?
- お寿司と天ぷら、どちらが好き?
- おはぎとおせんべい、どちらが好き?
- 海と山、行くならどちら?
- 犬と猫、どちらが好き?
- 春と秋、どちらが好き?
- テレビとラジオ、どちらが好き?
- 歌うのと踊るの、どちらが好き?
- 温泉と旅行、どちらがいい?
- 10歳若返るのと、毎日好きなものを食べられるのならどちら?
- 1日だけ20歳に戻るのと、小学生に戻るならどちら?
- 宝くじ1億円と、ずっと元気な身体ならどちら?
- 若い頃に戻るなら、何歳くらいがいい?
- 住むなら都会と田舎、どちら?
全部使う必要はありません。
1回のレクでは、反応の良いお題をゆっくり楽しむほうが良さそうです。
認知症の方への配慮
二択で答えることが難しい方には、無理に答えていただく必要はありません。
例えば、
「うどんとそば、どちらが好きですか?」
が分かりにくそうなら、
「うどん、好きですか?」
と一つずつ聞く方法でも大丈夫です。
言葉で答えられなくても、
うなずく
手を挙げる
表情が変わる
だけでも参加できます。
また、質問に答えることより、
音楽に合わせてボールを隣へ渡す
ことを楽しんでいただくだけでも十分だと思います。
「分からない」「両方」も正解
このレクリエーションには正解がありません。
「どちらも好き」
でもOK。
「分からない」
でもOKです。
職員から、
「両方でもいいですよ。おいしいものは選べませんよね!」
などと声をかけると、答えやすい雰囲気になります。
「必ずどちらかを選んでください」としないほうが、気楽に参加していただけます。
音楽を止めるタイミングも大切
ボールを回すだけでは単調になりやすいので、音楽を使ったことで、
「いつ止まるかな?」
という楽しさも加わりました。
「ストップ!」
と言った瞬間、
「誰が持っているかな?」
という注目も集まります。
ただし、同じ方ばかりに止まらないように、職員が音楽を止めるタイミングを少し調整してもいいと思います。
できるだけいろいろな方に質問できるようにしました。
盛り上げる声かけ
今回のようなレクでは、こんな声かけが使いやすいです。
「それはどうしてですか?」
「なるほど~!」
「同じ方はいらっしゃいますか?」
「反対の方は?」
「両方の方もいますか?」
「それは面白いですね!」
「○○さんはどうですか?」
「ほかの方にも聞いてみましょう!」
「どちらもいいですよね!」
正解を評価するのではなく、どんな答えでも面白がって受け止めるようにしました。
このレクをやってみて良かったところ
今回良かったと思ったのは、
「普段聞かないような話が聞けたこと」
です。
「そばが好き」
という一言だけなら、普段の会話でもありそうです。
でも、
「20歳より小学生がいい。だって1日遊べるから」
という話は、このレクリエーションがなければ聞かなかったかもしれません。
さらに、
「20歳だといろいろ考えることが増える」
という答えには、その方の人生経験も少し感じられました。
笑いながらも、
「なるほどなあ」
と思える場面がありました。
次回やるなら
次回は、食べ物のような答えやすい質問から始めて、
前半:食べ物・動物など簡単な二択
↓
後半:20歳か小学生か、など考えると面白い二択
という順番にしてみたいと思います。
最初から考える質問ばかりにせず、まずは、
「うどん?そば?」
くらいから始めたほうが、場も温まりやすそうです。
そして、お題をたくさん消化するよりも、
「面白い答えが出たら、その話を少し広げる」
ことを次回も大切にしたいと思います。
まとめ|二択から思いがけない話が広がりました
今回は約20人で、
ボール回し「どっちが好き?」
をやってみました。
音楽をかけながら柔らかいゴムボールを回し、
「ストップ!」
で止まった方に二択の質問。
最初は、
「おはぎとおせんべい」
「うどんとそば」
「カレーとラーメン」
など、答えやすい食べ物のお題を使いました。
答えてもらったあとは、
「なぜですか?」
「同じ方はいらっしゃいますか?」
と全員へ話を広げます。
そして今回、一番盛り上がったのは、
「1日だけ20歳に戻るのと、小学生に戻るならどちら?」
という質問でした。
「小学生。1日中遊べるから」
「20歳になったら、もういろいろ考えないといけない」
という答えが出て、
「なるほど!」
とみんなで盛り上がりました。
そのあとも、
「やっぱり20歳もいいな」
「私は20歳がいい」
など、話はどんどん広がりました。
今回やってみて、
「二択に答えるゲーム」というより「二択をきっかけにみんなで話すゲーム」
なのだと感じました。
普段とは少し違った利用者さんの考えや、面白い一言が聞けるのも、このレクの魅力だと思います。
また違うお題でもやってみたいと思います。
レク担当で、
「明日は何をしよう?」
と悩んでいる方のヒントになればうれしいです。
明日のレクが、ちょっと楽になりますように。


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